●近年、危険物の流出事故が増加しており、その多くは地下貯蔵タンク等からのもので地下部分で発生しています。流出事故の約40%は腐食などの経年劣化が原因であり、構造上発見が遅れる可能性が高く、火災や環境汚染等重大な被害の恐れがあることから、早期対策が叫ばれてきました。
●これらを背景に、総務省は改正消防法令を施行し、地下貯蔵タンクの埋設年数、外面保護、設計板圧の3項目を評価し、FRP内面ライニング・電気防食・危険物の微少な漏れを常時検知するための装置の設置(20〜40年のみ)のいずれかの措置を義務付けています。その中でもタンクの内面にFRP(強化プラスチック)被覆する「FRPライニング工法」は、短納期・低コストでタンクの再生・延命が図れることから、最もメジャーな措置となっています。
開成消防法に定められた流出防止対策(要約)
区分 | 埋設年数 | 講ずべき措置 | |
---|---|---|---|
腐食の恐れが 特に高いもの | 40年以上
50年未満 |
●FRPライニング
●電気防食 |
のどちらか |
腐食の恐れが 高いもの | 20年以上
40年未満 |
●FRPライニング
●電気防食 ●危険物の漏れを検知する | のいずれか |
※上図は条例の要約です。タンク外面の塗覆装の種類、設計板厚によって、埋設年数条件は細分化されています。 詳しくはこちらをご参照ください。
地下貯蔵タンクは、経年劣化により鋼板が腐食し、 危険物の漏洩につながります。
【対策が義務付けられている対象タンク】
- ●ガソリン等危険物第4類を貯蔵するタンク
- ●鋼製一重殻で地盤面下に直接埋設されたタンク
- ●経過年数が20年〜50年のタンク
- ●貯蔵物が溶剤・薬品関係の場合、FRPとの適合をチェックします
FRPライニングは、腐食箇所をクリーニング後に FRP層で被覆して腐食・劣化の進行を抑制します。
多額の費用負担と長期休業を余儀なくされるタンク入替工事を回避でき、大きな費用対効果が得られます。
おおよそ10〜14日で完了でき、稼働停止時間を最小限に抑えることができます。
今までどおりの法定定期検査のみでよく、施工後のメンテナンスは必要ありません。
弊社は、油回収、油タンクの設置・撤去を中核事業として多数実績を有します。FRPライニングにおいても、高い経験値と技術力をもって、コンプライアンスを遵守し、迅速かつ安全にすべての工程を自社で行います。